洗米・浸漬


酒造りは、原料となる玄米を精米する事から始まります


玄米の外表部にはタンパク質、脂肪、無機質、ビタミン類等が多く、清酒の香味、色沢を劣化させるため、米の外表部を除いてこれらの成分を減少させるのが目的です。


精米機は、金剛ロールを回転させることで米を削りあげます。


ロールの回転数や米の供給具合や抵抗具合などを調整しながら運転します。



精米歩合とは、精米工程でどれだけ精米したかを、元の玄米重量に対する白米重量の割合で示す数字です。


例えば、精米歩合28%とは、100kgの玄米を精米して28kgの白米にしたことを示します。



洗米・浸漬の映像

洗米と浸漬は時間との戦い


洗米は、米の表面に残っているヌカを取り除き、浸漬も兼ねた作業です。


いかにきれいにヌカを落とすことが重要です。


温度によっても様子が変わるので、米を洗い浸漬のための水の温度も測っておきます。


洗った米は、水に浸します。浸漬具合を見ながら時間を測りまので、ストップウォッチ必須です。


水を含んだ米は、真っ白できれいです。


浸漬が終わったら水を切ります。杜氏が仕上がりを見ています。



洗米・浸漬の時間は、米の品種や産地、作柄、気温、水温によって微妙に変わります。


その時々によって変化する、気の抜けない作業なのです。





《《さらに詳しく》》



[洗米]


精米された米は、精米の過程で表面に付いた糠・米くずを徹底的に除去します。


これが洗米(せんまい)です。



普通酒を造る米などは、機械で一度に大量に洗米されます。


他方、高級酒を造る米は、手作業でおよそ10キログラムぐらいずつ、5℃前後の冷水で、流れる水圧を利用して少しずつ洗われます。


洗っている間にも米は必要な水分を吸収しはじめており、「第二の精米作業」と言われるほどに、細心の注意を払う工程です。


こうして洗われた米は浸漬へ回されます。




[浸漬]


洗米された米は、水に付けられ、水分を吸わします。


これを浸漬(しんせき、若しくはしんし)といいます。


浸漬は、のちのち蒸しあがった米にムラができないように、米の粒全般に水分を行き渡らせるために施される工程です。


水が、米粒の外側から、中心部の心白(杜氏蔵人言葉では「目んたま」)と呼ばれるデンプン質の多い部分へ浸透していくと、米粒が文字通り透き通ってきます。


米の搗(つ)き方、その日の天候、気温、湿度、水温などさまざまな条件によって、浸漬に必要な時間は精緻に異なり。


冬の厳寒のさなかの手仕事で行われます。



このとき、米にどれだけ水を吸わせるかによって、できあがりの酒の味が著しく違ってきます。


米の品種や、目指す酒質によって、浸漬時間も数分から数時間と幅広く。


精米歩合が高い米ほど、その違いが大きく結果を左右するので、高級酒の場合はストップウォッチを使って秒単位まで厳密に浸漬時間を管理しています。


米は水から上げた後もしばらく吸水しつづけるので、その時間も計算に入れた上で浸漬時間は判断されます。



なお、できあがりの酒質のコンセプトによっては、意図的に途中で水から上げるなど、ある一定の時間だけ米に吸水させる。


これを限定吸水(げんていきゅうすい)といいます。