上槽(じょうそう)とは


上槽の映像

 

醗酵の終わったもろみを清酒と粕に分離する操作を上槽といいます。


二十日ほどかけて発酵を終えたもろみは、圧搾機で搾られ、酒と酒粕に分けられます。


上槽したばかりの清酒は、まだ活性を有するアミラーゼなどの酵素類を含んでおり、酵母も混在しています。





《《さらに詳しく》》



[上槽(じょうそう)]


上槽(じょうそう)とは、醪(もろみ)から生酒(なまざけ)を搾る工程です。


杜氏の判断で「熟成した」と判断された醪へ、アルコール添加や副原料が投入され、これを搾って、白米・米麹などの固形分と、生酒となる液体分とに分離します。杜氏蔵人言葉では搾り(しぼり)、上槽(あげふね)とも言います。


なお、固形分がいわゆる酒粕(さけかす)になります。原材料白米に対する酒粕の割合を、粕歩合(かすぶあい)と言います。



上槽を行う場所を上槽場(じょうそうば)といい、普通酒、本醸造酒、純米酒は、そこで醪自動圧搾機(もろみじどうあっさくき)や遠心分離機(えんしんぶんりき)などの機械で搾られます。


吟醸酒のように丁寧な作業を要する酒は、昔ながらの槽搾り(ふねしぼり)、ヤブタ搾り、袋吊りなどの方法で搾られ、それは単に手造り感を演出しているわけではなく、吟醸酒の醪には溶解していない米が他種の酒よりも多く残る結果となるので、機械で搾ろうとしても酒粕が詰まってしまうからです。



搾りだされた酒が出てくるところを槽口(ふなくち)、

上槽を終えた酒の濁りを取り除くために、待つことを滓引き(おりびき)すると言います。



槽口(ふなくち)から搾り出されたばかりの酒は、まだ炭酸ガスを含むものも多く、酵母・デンプンの粒子・蛋白質・多糖類などが漂い、濁った黄金色をしています。
この濁りの成分を滓(おり)といい、これらを沈澱させるため、酒はしばらくタンクの中で放置します。滓引きによる効果は、単に濁りをとることに留まらず、余分な蛋白質を除去することで、瓶詰後の温度変化や経時変化によって引き起こされる蛋白変性での濁りの予防や、後工程となる濾過(ろか)の負担軽減へも影響を及ぼします。



濾過(ろか)とは、滓下げ(清酒の白ボケ(蛋白混濁)による商品価値の低下を防止するために、ビン詰前に滓となる成分を沈降させる操作)の施された生酒(なましゅ)の中にまだ残っている細かい滓(おり)や雑味を取り除くことです。
液体の色を、黄金色から無色透明にできるだけ近づける目的もあります。なお、この工程をあえて省略して、無濾過酒(むろかしゅ)として出荷する場合も多く見られます。