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ネットで見つけた酒情報

雨後の月 FBページにて 投稿者: 店長 No.35 返信

<いい湯だな〜♪瓶燗”びんかん”の巻>

おはようございます。
4月も最後の日になりましたね〜。
酒造りは仕込みを終え、一段落していますが、現在も製造と出荷は忙しく動いています。

その傍らで、蔵の中庭には、湯気がもうもうと立ちこめている場所が…。ヒントは、この大きなお湯の入ったプールです!

それは、大きなプールのような容器で瓶をそのまま64度で湯煎し、水を入れて急冷する”瓶燗”という加熱殺菌する場所です。

生酒を詰めた瓶のまま加熱殺菌するので、香りやアルコールが飛びにくく、少量から処理できるのが特徴です。

雨後の月では、全商品の半分近くに”瓶燗”方式を取り入れています。昭和61年に導入した頃は、県内でもまだ珍しく、いち早く取り組みました。

通常は、瓶詰ラインで熱くしたお酒をボトリング(瓶詰め)したり、器具を使ってタンクに火入れ(加熱殺菌)します。量産には向いた方式ですが、風味やアルコール分が抜けてしまうのが難点で、それを改善するために工夫されたのが”瓶燗”方式です。

しかし、一度に作業できる本数が限られてしまう効率の良くない方法でもあり、これまでは各蔵でも品評会などに出品する特別なお酒などで、この方法が取り入れられていました。

弊社はさらに酒質の保持のために、瓶燗したお酒は3度の冷蔵庫の中で保管しています。

私たちは小さな石高のメーカーだからできること、ベストな方法を模索して、皆様にとって”飲んで幸せになるお酒”を合い言葉に、日々を積み重ねています。

酒粕で肝炎予防 投稿者: 店長 No.34 返信

酒かすに脂肪肝炎予防の効果が!!月桂冠が研究成果を発表

 酒かすに含まれるタンパク質が、肝硬変や肝臓がんにつながる「非アルコール性脂肪肝炎」の予防に効果があることが、月桂冠総合研究所(京都市)の研究で明らかになった。28日に明治大生田キャンパス(川崎市)で開催の日本農芸化学会大会で成果を発表する。

 非アルコール性脂肪肝炎は、お酒を飲まない人でも脂肪分の取りすぎなどで発症する生活習慣病。自覚症状がほとんどなく、特に中高年の発症が多いという。

 月桂冠総研は京都府立医大の監修によるマウス実験で、ココアバターなど高脂肪の餌を与えた集団と、同じ餌に酒かすの成分を加えた集団を比較した。その結果、酒かすの成分を加えなかった集団では肝臓への脂肪の付き具合を示す数値が、加えた集団と比べて約3倍になったという。また肝硬変に進む過程で生じる肝細胞の死滅が、酒かすを加えた集団で抑えられたことも確認した。

 月桂冠の広報は「酒かすを使った機能性食品を消費者に提案していきたい」と話している。

[ 2014年3月23日 05:30 ]

にごり酒について 投稿者: 店長 No.33 返信

白濁した日本酒をにごり酒と呼びます。
搾るときに目の粗い布でこすため米の個体部分が残るのです。
酒税法上では必ずこさないと日本酒(清酒)とは呼べないので、「清酒」と表示されているにごり酒はわずかでも必ずこされていることになります。

日本酒の区分 投稿者: 店長 No.32 URL 返信

上の画像は、1月に放送されたテレビ番組「カンブリア宮殿」が山口県の「獺祭」を特集した際に、日本酒の主な区分として、画面に映し出された表である。日本酒の区分には、いくつかの分類方法があるが、現行酒税法に照らしてみると、上の表のような「純米系」と「アル添系」に分けた区分表示は正確とは言えない。
一つは「特別純米酒と特別本醸造酒が抜けている」、二つめは「アル添した特定名称酒以外を普通酒に区分している」、三つめは「表に区分したもの以外の酒がある」ことで、正確には、下の表のように区分すべきである。

普通酒については、一般的に、特定名称以外の酒を全て普通酒に分類する場合が多いが、現行酒税法では、普通酒という定義は無く、特定名称を表示出来ない酒は、全て「特定名称酒以外の酒」として分類される。
普通酒という呼称は、現行酒税法に改訂される前に使われていた表現で、現在でも酒造業界で便宜的に使用されている普通酒の定義とは、規定量を超える醸造アルコールを添加し、他に糖類や酸味料を加えた酒を指している。
ところが、厳密に区分すると、そうした、便宜的な普通酒の定義に該当しない酒が存在するので、特定名称以外の酒を全て普通酒に分類すると矛盾が生じる。便宜的な普通酒の定義に該当しない酒とは、例えば、「等外米を使用して本醸造規格で仕込んだ酒」、「こうじ米使用割合が15%未満で糖類や酸味料を添加していないアル添酒」、「精米歩合を表示しないアル添酒」(http://tasyusouron.jugem.jp/?eid=40)、「貴醸酒」なとで、それらの酒は全て本醸造などの特定名称を名乗れず、酒税法上では「特定名称以外の酒」として分類され、ラベル表紙は、単に「清酒」もしくは「日本酒」となる。従って、上の表の「普通酒」という区分表示は、下の表のように「上記以外の酒」とすべきで、「純米系」の区分も下のように「上記以外の酒」を追記すべきである。

「純米系」の区分に示す「上記以外の酒」とは、「等外米を使用した純米造りの酒」、「こうじ米使用割合が15%未満の純米造りの酒」、「精米歩合を表示しない純米造りの酒」(http://tasyusouron.jugem.jp/?eid=40)、「米だけの酒」などが該当し、それらの酒は全て純米酒などの特定名称を名乗れず、酒税法上では「特定名称以外の酒」として分類され、ラベル表紙は、単に「清酒」もしくは「日本酒」となる。
よって、日本酒は、大きく分けて「純米系」と「アル添系」の二つに分類されるが、酒税法上では、「特定名称酒」と「特定名称以外の酒」に分類される。
従って、「特定名称以外の酒は全て普通酒」だとする分類は間違いであり、特定名称酒でも普通酒でもない酒(特定名称以外の酒)があることを知っておくべきである。

清酒の製造状況 投稿者: 店長 No.31 URL 返信

国税庁が毎年発表する「清酒の製造状況について」という資料には、当該酒造年度の「製造方法別製造数量(アルコール分20 度換算)の推移」という表が掲載されており、「特定名称酒」の製造方法別製造数量と占有率及び「特定名称以外の酒」の製造数量と占有率が公表されている。
そのうち、現在、公表されている平成16酒造年度(16BY)から平成24酒造年度(24BY)まで9年間の「特定名称酒の純米酒系とアル添酒系(醸造アルコール添加酒)の占有率推移をグラフで表わすと、上の表に示す通り、両者の占有率は、22BYに逆転、その後、両者の差は開くばかりとなっている。
このグラフからは、16BYに4.7ポイントの製造数量の差をつけていたアル添酒系が、5年後の21BYには、ほぼ同数になり、直近の24BYには1.8ポイントの差をつけて純米酒系の製造数量が多くなっている。
これは、国内の日本酒市場が純米酒系にシフトしていることを表わしており、消費者のニーズも純米酒系志向が強くなっていることを示している。
日本酒全体では、特定名称酒が3分の1、特定名称以外の酒が3分の2のシェアに別れているが、将来的には、特定名称以外の酒もアル添酒系も製造量が減る一方で、純米酒系だけが増え続けると予想されている。
50年後には、特定名称以外の酒は市場から消え、100年後には、日本酒の全てが純米酒系になっているかも知れない・・・。

アメリカ産の日本酒 投稿者: 店長 No.30 返信

兵庫県の大手酒造メーカー 大関株式会社(http://www.ozekisake.com/)は、1979年にカリフォルニア州ホリスター市に進出、自社の酒蔵「大関USA」を構えて日本酒を現地生産している。
その「大関USA」が、品質保持が難しい日本酒は鮮度が命であり、蔵元でしぼりたてを飲む感動を多くの人に味わっていただきたいとの思いで、2013年12月に「大吟醸・新酒しぼりたて」をアメリカ限定で受注生産し販売した。
アメリカ産「大吟醸・新酒しぼりたて」は、カリフォルニア米を使用し、日本から派遣された丹波杜氏が鮮度にこだわって仕込んだAL16度台の本格派「大吟醸酒」で、720ml詰め1本25ドルが現地価格である。
昨年12月、サンフランシスコに旅した知人がそのアメリカ産「大吟醸・新酒しぼりたて」をお土産に買ってきてくれたので、国産の「大関・大吟醸・大阪屋長兵衛」と飲み比べてみた。「大阪屋長兵衛」は、国産米を使用したAL15度台の「大吟醸酒」で、720ml詰め1本税込み1,676円が国内の希望小売価格である。
この2本を飲み比べる目的は、アメリカ産日本酒の実力を知ることにあり、巷間、囁かれている「カリフォルニア産の日本酒は、日本産酒に及ばない」という風評の真偽を確かめるためでもある。
テイスティングは、筆者を含む男性2名と女性4名の計6名が東京四ツ谷の居酒屋に集まり、両方の大吟醸酒を共に10℃前後の品温で飲み比べた。
その結果、6人のテイスター全員が、国産大吟醸に軍配を挙げ、5点満点評価では、アメリカ産「大吟醸酒」は、平均2.67点だった。アメリカ産大吟醸の最大の難点は、「旨味が少なく味わいが薄っぺらい」ことで、「後味がダレる」、「バランスが悪い」などが指摘された。
両者の旨さの優劣は、カリフォルニア産米と国産米の違い、つまり、原料米の優劣にあると考えられ、ある日本の酒米栽培農家は、「アメリカと日本の米の栽培方法の違いだ」と言い切り、また、アメリカでおにぎり販売店チェーンを展開する日本人オーナーは、「アメリカの米が国産より劣る最大の原因は水にある」と断言している。
結論として、カリフォルニ米が、これまで通り、アメリカの水を使用して、アメリカ式の米栽培方法を続ける限り、カリフォルニア米を使用した日本酒は、国産米を使用した日本酒の酒質を超えることは出来ないと推定される。これは、国産日本酒の旨さと国産米の優秀さを証明する国ことにもつながっている。
ニューヨークのマンハッタンで酒小売店「SAKAYA」(http://www.sakayanyc.com/)を経営しているオーナーのリック・スミス氏は、現地生産の日本酒を取扱わず、日本から輸入した日本酒だけを販売している。彼は、「素晴らしい日本酒を造れるのは日本人だけ」だと信じているからで、「アメリカでは日本国内の高品質な酒米を入手する手段が無く知識も機器も無い、アメリカの米生産能力は、日本より100年遅れている」と語っている。国産日本酒の優秀さが海外にも浸透していることがわかる、リック・スミス氏の鋭い洞察力である。

パンから酒が・・・ 投稿者: 店長 No.29 返信

パンから酒!

いえ、驚きではなく当然の事なのです。

酒(アルコール)は糖質が、人間においてTCAサイクルを反応し続けさせるための代謝系に過ぎないという事は以前、解糖系とTCAサイクルという内容で説明しました。
我々動物は酸素を取り入れ好気的条件下でエネルギー産生を行っていますが、酒→アルコールは嫌気性の糖代謝における最終産物であるアルコールを僕らが飲んでいたのです。
 つまりグルコース(糖)があれば酒は出来るという事を言いたかったのです。

新宿にいる頃(正確には代々木)、芋焼酎やシソ焼酎が流行っていましたが、あれも糖を含んだ物から微好気性・微嫌気性条件下で糖を代謝させアルコールを産生させた物なのです。つまり、糖質を含むものすべてから酒が出来るので、ここで取り上げられているパンから酒は、いたって普通の代謝であると思いました。

でも、パンから酒って意外ですネェ。
ちなみに、自作でアルコール系飲料を作ると違法です。
もしかしたら販売しなければ良いのかもしれませんが、酒なんて安いので作るよりも買った方がお得です!

■日本酒の原料「醸造アルコール」について 投稿者: 店長 No.28 返信

「本醸造酒」「特別本醸造酒」「吟醸酒」「大吟醸酒」さらには通称「普通酒」など、「純米」と表記されていない日本酒には、原料の一部に「醸造アルコール」というものが加えられています。

醸造アルコールとは、チューハイやサワーのベースとなる、さとうきび糖蜜やトウモロコシなどを原料とした「甲類焼酎」と同製法で造られたアルコール(蒸留酒)を指すことが一般的です(米だけを原料にした醸造アルコールも存在します)。

醸造アルコールを加える目的は以下のような理由とされます。

1:「本醸造酒」「普通酒」などは味わいを軽快化させるため

醸造アルコールを加えることで、原料の米や米麹の風合いが薄まるため、より「スッキリ」「軽快(淡麗)」な酒質に仕上げることが出来ます。またアルコールの刺激も増すので、辛口(ドライ)な後味に仕上げることもできます。

2:「吟醸、大吟醸」などは「香気成分(吟醸香)」を引き出すことが目的

醸造アルコールは、香気成分を抽出する効果が高いので「吟醸香」と呼ばれる果物や花のような香りを高めたい時に、醸造アルコールを加えることがあります。

3:「普通酒」などはコストの軽減が目的

米、米麹だけを使用するより、醸造アルコールを加えた方が、原料コストが削減出来るため、低価格の日本酒を造ることが出来ます。日々の晩酌、低価格帯の居酒屋業態などに向いていると言えましょう。

また、アルコール添加の始まりは江戸時代とされます。微生物の存在も解明されていない江戸時代に、製造途中の日本酒(醪)に、焼酎を加えると、醪が安全に造れることが判明しました。この技法は「柱焼酎」と呼ばれ、醪の保存性(または防腐効果)を高めるために行われたのがアルコール添加の始まりとされています。

現代における「醸造アルコール」の添加は、物資の少ない戦時中(昭和17年)に認可された技法で、当時は増量を計ることが主目的でしたが、「本醸造酒」などは昭和後期の「淡麗辛口」ブームなどにより一般化しました。

醸造アルコール添加の是非については様々な見解がありますが、「純米酒が良くて、本醸造酒は悪い」などでなく、それぞれ「別物」と考えます。

まずは「醸造アルコールとは何か」「醸造アルコールを加える目的は何か」を知った上で、各自の見解を持って頂きたいと思います。

SSI研究室 長田 卓

受験生だけでなくお酒飲みにも良イカも 投稿者: 店長 No.27 返信

受験生は最後の方から読むと志望校の合格確立が上がるカモ?

 イカの効果
 イカは、タウリンを豊富に含むため以下のような働きが期待されます。

〝肝機能を高める効果〟
 肝臓の主な働きは、代謝、解毒、胆汁の生成の3つで、心臓と同じくらい重要な臓器であることが知られています。肝臓を取ると解毒作用が消失するので僕らの体内に毒素がたまり死にます。
 イカに含まれるタウリンは、体内に入るアルコールや薬、食品添加物などの化学物質や、体内でつくられたアンモニア(NH3)などを分解して無毒化し、尿や便として体外に排出する解毒作用を持ちます。
タウリンは、摂取することで肝臓の機能を強化させ、代謝や解毒、胆汁の生成を助ける働きをするんです。
 アルコールは体内に入ると、肝臓内で二日酔いの原因物質、アセトアルデヒド(R-CHO:Rは置換基:例メチル基とか)に分解されます。アセトアルデヒドは、さらに酵素の働きによって再び分解され、体にとって無害な酢酸:CH3COOHへと変化します。これらの分解過程は、肝臓に大きな負担をかけてしまいます。

 タウリンは、アセトアルデヒドを分解する酵素の働きを助ける効果があり、肝臓への負担を軽くします。
イカのうまみ成分としてベタインという成分が含まれています。ベタインには、タウリンと同じく胆汁の産生を促進し、肝臓の働きをサポートするそうです。

〝生活習慣病の予防・改善効果〟
 イカに含まれるタウリンには胆汁の分泌を促進し、LDLコレステロール(悪玉と呼ばれるヤツ)値を下げる効果があります。
また、タウリンにはコレステロールの上昇を抑制する効果があるため、動脈硬化を予防することができると考えられます。
動脈硬化とは、血中のコレステロールや中性脂肪が増え、血管壁にこびりつくことで血管が詰まったり、硬くなったりして、弾力や柔軟性を失った状態をいいます。動脈硬化になると、心筋梗塞や脳梗塞などの危険性が高まります。
さらにタウリンには、動脈硬化を予防する効果だけでなく、交感神経を抑制する作用があるため、高血圧の予防に効果的だと考えられています。
 イカにはDHA・EPA、トコフェロール(E)も豊富に含まれています。DHA・EPAは血流の改善、悪玉(LDL)コレステロールや中性脂肪を減らし、善玉(HDL)コレステロールを増やす働きがあります。
 トコフェロール(E)は、抗酸化作用によって生活習慣病の予防や改善に役立ちます。
これらの働きにより、タウリンやトコフェロール(E)が豊富に含まれるイカを日常から食べることにより、生活習慣病を改善する効果があると考えられます。

 〝視機能を改善する効果〟
 イカに豊富に含まれるタウリンは、目の網膜に多く存在しています。網膜には多数の光受容体があり、外部からの光刺激を感知することで、その刺激を脳中枢へと伝達しています。この光受容体にタウリンは存在しており、網膜の神経を抑制することで網膜を守る働きがあるといわれています。ちなみにこの細胞って光を受けると消滅し、寝ている間に元の数に戻るって24年位前に教えてもらいましたが、その事について調べても見つけられませんでした。(1ページしか探してません…。 >< )
タウリンには目の新陳代謝を促進し、角膜の修復を助ける働きもあるといわれています。
 ホタルイカやジンドウイカのような小型の種類は丸ごと食べることができるため、レチノール (A)が豊富に摂ることができ、眼精疲労の改善に役立つといわれています。

 受験生、徹夜をして試験に挑むと視細胞も減って眼がショボショボになるし、記憶ってのは寝てる時にしか海馬へ移行しない事が判っているので寝る事がより良い記憶法で視細胞も元通りの数に戻るため、勉強したら・憶えたと思ったら直ぐ寝る癖をつけると未来が変わっていきます。(現時点での証明されている、最も良い学習方法なんです。)

以上、みやぎ健康増進協議会が発信しました。

酸化について 投稿者: 店長 No.26 返信

保存管理ネタ第三弾は【空気との接触による影響】編です。

空気と接触すると、食品類も、飲料類も、酒類も変化していきます。中でも、空気中の酸素と触れ合い、変化することを「酸化」と呼びます。

日本酒も酸素と接触すると、不快な香味に変化することがあるので注意が必要です。

また、空気と接触することで、吟醸香などの揮発性の高い成分が失われる(よく「香りが飛ぶ」と表現される)リスクも生じますし、温度の影響も受け「老ね香」も生じやすくなるので要注意です。

但し、よい影響を与える酸化もあります。
その代表例が、 ワインでいうデキャンタージュ

渋味の強い赤ワインをデキャンタに移し替えたり、大きなグラスに注いで回したりするなど、空気と接触させることで、味わいをまろやかにする効果が得られます。
(この効果、科学的には解明されていないようですが・・・)

日本酒の場合、片口が同様の効果をもたらします

「まだ新酒で、固い」なんて蔵人さんが言われるような日本酒は、片口を使用すると良いですネ。

但し、片口は空気と触れる面積が大きいので、前述した吟醸酒、生酒など、揮発性の高い香りを持つ日本酒には使用しない方がよいかもしれません。

また「酸化」に似た言葉で、「酸臭」という劣化があります。
これは、業務用酒燗器内部のメンテナンスを怠り、微生物に汚染されるとおこる劣化です。

酢酸菌が混入すると、白濁し、酢のような不快な香りとなるので、業務用酒燗器を使用する場合は、日々のメンテナンスを忘れないようにしなければなりません(生ビールのサーバー以上に!)。

さらに「酸化」という言葉の印象から、日本酒を空気に触れさせる(開栓したまま放置しておく)と、酢になると思っている人がいるようですが、空気との接触だけで、酸が生じることはまずないようです。

今回は、【空気との接触による影響】という、なかなか悩ましい問題をご紹介させて頂きました。

by SSI研究室 長田 卓

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